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「仮設計画」の大切さ・・・

今、全国各地で学校施設の耐震補強工事が精力的に進められています。
生徒達の生命に関わることですから早急な対応が求められるのは当然ですが、授業の合間を縫っての工事には大変な困難が伴います。

私の事務所でも7月より、ある学校の耐震補強工事の施工監理業務を受託し、担当者はお盆休み返上で頑張っています。
夏休みという限られた時間内に終わらせなければ、次の休みまで持ち越しということになりかねませんし、工事部分とその他部分との区画や安全確保のための養生、などは確実に実行されないと非常に危険です。

先日もその現場で養生の一部不備があり、何とか未然の処理で大事には至りませんでしたが、マンション大規模修繕工事のことが脳裏を走り、思わずひやりとしました。

マンションの大規模修繕工事は、夏休みもなく常に住民が暮らす中での工事となります。一部の不備が、日常生活を大きく損なうばかりか、大変な危険に繋がります。

このような不測の事態を招かないために大切なのが「仮設計画」のチェックです。

工事中の住人と施工者の動線はしっかりと区分されているか、施工エリアは明確に区画されているか、安全確保のための養生は正しく行なわれているか、ガードマンは必要な場所に配置されているか、などすべて「仮設計画」の中でチェックできます。

工事業者の方から施工計画について説明を受けるときには、この「仮設計画」についてしっかりと納得のいく確認をするように心がけて下さい。

新しい技術・製品・設備・・・・

新しい技術によって次から次へと新しい製品や設備が生まれています。
これらは、従来のものと比べると、コストは少し高かったりしますが、機能的、性能的には優れたものであるはずですし、使い易いはずです。
めまぐるしく進化を続ける携帯電話などはその最たるものではないでしょうか。

その携帯電話を新しいタイプに変えました。
これまで使っていたのが故障がちになったので、スマートフォンというタイプのものに変えたのです。
お店でいろいろと説明を聞き、すばらしい性能にひかれて即決したのですが、それを自分で使い始めると、なかなか思うように行きません。
新しいことが出来ないのは、すこし時間にまかせるとして、これまで普通に使っていた通話、メール、スケジュール、メモ、予約などがなかなか思うように出来ないばかりか、誤動作によるトラブルの連続です。

その理由の大半は、私のこの種の機器に対する理解能力の低さにあるのですが、必ずしもそうとばかりいえない面もあるようです。
あまりに多くの機能を求めたが故の操作性の低さであったり、エネルギー消費(すなわち電池の消耗)の速さであったりすることは否めません。

マンション大規模修繕の現場でも同じように新技術や新製品がどんどんと生まれてきています。

先日も配水管の改修について、お問い合わせをいただきました。
排水管を新しいものに取り替える方法と、既存の管を利用して内部にライニング(管の内側に樹脂等で膜をつくる)を施すと言う新しい方法のどちらを採用すべきかということでした

新しい方法には、工事のし易さ、コストの低さ、など様々な利点があります。
一方、従来の取り替えによる方法には、新方法にはない経験と実績に裏打ちされた信頼度と言うものがあります。
いずれを選択するのかは、現場の状況と、各々の管理組合の目指す基本姿勢によって変わります。
新しい技術がすばらしく見えれば見えるほど、その裏に潜むものもしっかりと学び、確認してから判断したいものです。

定期点検のすすめ

屋上防水の劣化による漏水が発生し、施工したゼネコンとトラブルになっているお施主さんから相談を受けました。

このマンションは今から15年前に竣工したもので、屋上にはシート防水が施されています。

漏水が発覚したのは、最上階の住戸の壁がよごれ、クロスがはがれてきたのが発端です。

これが、竣工後9年半程経過した時のことで、原因を調べてみると屋根のシート防水の不具合によるものと判断されました。

そこでゼネコン側で検討した結果、防水の部分補修を施しまた。

ところが、2年後にまた同じ住戸で同じ状況が発生したのです。

しかし、最初の時は防水工事の保証期間内であったのですが、今度は保証期間を越えております。

どうするか話し合いましたが、結論が出ないまま漏水状態を放っておけませんので、お施主さんは別の業者に補修工事を依頼しました。

そこで、工事費の負担をめぐってトラブルが生じている訳です。

ここには問題点が2つあります。

1つはゼネコンの防水工事が当初、部分補修時とも、問題がなかったかと言うことです。

2つ目は保証期間の扱いについてですが、それは、当初の施工状況及び補修工事の施工状況と密接に関連してきます。

これらの判断をめぐってゼネコンとお施主さんの間で判断が異なり、争いとなっているのですが、非常にむずかしい問題だと思います。

それでは、このようなことにならないためには、どうすれば良いのでしょうか。

そのためには、定期的に建物の状態を点検・チェックすることが最も有効です。

継続的に点検を行なうことで、建物の劣化の経年的な変化が正しく把握できますし、保証期限の有効な活用も出来ることになります。

「自分たちのマンションは自分たちで守る」という当たり前のことを実現するために、ぜひとも定期的な建物点検・チェックをしてみましょう。

適正価格とは?

モノやサービスには経済的な価値の指標として価格というものがあります。
しかし同じものでも、それが提供される場所や、周りの状況によって価格が大きく異なる場合があります。

今、あるマンションで大規模修繕工事の施工業者選定のお手伝いをしています。
管理組合にとっては、高額な支出を伴う一大事業ですから、修繕委員の皆さんも必死に頑張っておられます。

この間の経過を少しお話いたしますと、
まず選定の第1ステップとして、見積り参加者の公募を行なったところ30社を超える参加申し込みがありました。驚くような数ですが、これが現状です。

その中から数社を選び出し、第2ステップで見積り提出を依頼しました。
そしてフタを開けてみると、驚くような価格が並びました。
いずれも予定価格を大きく下回り、しかも上下では大変大きな価格の開きがありました。
管理組合からすれば安ければ安いほど嬉しいのですが、それだけで発注先を決めるのには不安が残ります。

そこで、現状で適切と思われる価格を想定したうえで、価格と各社の経営状況、技術力、実績等を併せて総合的に判断することにしました。

工事を依頼する側が、安心して発注するための適切な判断が下されたと思います。

建設業界を巡っては、驚くようなダンピングが横行して様々な問題が生じています。

受注する側が持続的に良質のものを提供でき、発注する側が安心して依頼できる価格、それが適正価格というものではないでしょうか。

障がい者としごと

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先日、熊本に行ってきました。
障がい者の働くクリーニング工場の見学です。
さるところより、障がい者雇用促進のための施設づくりについての構想作成を依頼されたためです。
障がい者の働く場も年々広がってきているようですが、まだまだ限られています。
そんななか、リネン等を主とするクリーニングは機械化が進んでいるとはいえ、多くのマンパワーによる手作業部分も多く、そこで働く障がい者も少なくありません。
見学した工場は、1,000床程度の病院リネン及びユニフォーム類のクリーニングを扱っており、雇用された16名の障がい者が数名のスタッフと一緒になって、全工程をみごとにこなしていました。
また、隣の部屋では新しい取り組みとして、食材の下ごしらえ加工の作業が行なわれていましたし、途中、ベーカリーショップでパンを製造販売する姿も目にしました。
工場長によれば、障がい者に出来ないことは何もないし、経験を積む中でどんどん成長し、スキルアップしている、とのことです。
建築の世界において、「バリアフリー」から「ユニバーサルデザイン」という言葉に変化したように、働く場においても、誰にも開かれたユニバーサルな環境づくりが必要だということを強く感じさせられた工場見学でした。

電動アシスト自転車

通勤に家から駅まで自転車を利用し始めてから約1年経ちました。

自転車といっても電動アシスト付き自転車です。
これを言うと、みんな「そんなことでは運動にならないよ。」と言いますが、私の住んでいるところ(生駒山のふもと)は、急な坂が多くて、普通の自転車ではとても走りきれません。急な坂道ではモーターを最強にセットして、やっと上りきれるかどうかというところなのです。これまでも何度か自転車に乗ろうかと思いながら乗れなかったのは、そのためでした。

ところがある時、事務所のスタッフから、近年、電動で優れた自転車が販売されていることを教えられ、早速ネットで調べて見たところ、サイズ、性能、デザイン、さまざまなタイプの電動自転車がありました。その中から、車輪が少し小さい目のスポーツタイプを選んで購入しました。いざ乗ってみるとこれがなかなかの優れものでたいへん気にいっています。

自転車ですから人力を基本エネルギーとして、その及ばない部分を機械(電気)エネルギーが補ってくれるというスタイルが、何よりもうれしいです。

中高年になって、坂のある街でも颯爽と自転車に乗れるうれしさと、すこしばかりCO2削減にも役立てるエコな暮らしにつながるかな、なんて考えるとちょっと鼻高々です。

人工の設備や機械に囲まれた快適な環境や暮らしではなく、自然をベースにした環境や暮らしの大切さと素晴らしさを再認識させられる自転車通勤です。

それぞれの品格

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最近、よく品格という言葉を耳にします。
横綱の品格、政治家の品格、日本人の品格・・・
品格ある行動とはどういうものなのでしょう?
それは、何も特別な振る舞いではなく、その場の状況や立場に応じて、あたりまえに振る舞っていることが、まわりの人に快く、敬愛の情を持ってもらえるような行動ではないでしょうか。
そのためには、自分の立場、役割、その場の背景にあるものなどをしっかりと理解し、それをふまえて行動することが求められると思います。
ひるがえって、私たち、「建築の専門家」という立場に求められる品格というもの考えてみますと、安全で快適な空間づくりに取り組む私たちの姿に、感動と信頼感を持っていただけるかどうかが判断の分かれ目ではないかと思います。
皆さんの大切なマンションの大規模修繕を実施する場合などは、特に強く信頼感が求められます。
信頼感がなければ、管理組合の皆さんの声を一つにまとめあげて実行することは殆ど不可能です。
数年前の姉歯事件は、建築士への信頼を根こそぎ喪失させました。
あのような品格以前の恥ずかしい話ではなく、依頼者に対して、自然な行動の中に尊敬と信頼感を与えられる「建築の専門家」としての品格をしっかりと持ちたいものです。

新年会

 新しい年が始まると、いろんなところから新年会のお誘いがあります。
2,3人の仲間内同士でというものから、団体主催で数百人規模のものまで、集まる人も集まる目的もさまざまです。
 でもなぜか、気のせいかも知れませんが、みんなの顔が輝いて見えます。忘年会の顔とは明らかに違って見えます。
 「この顔の輝きを年末まで持ち続けられたらええのになあ‥‥」

 昨晩も神戸のとあるマンションの修繕委員会さん主催の新年会に呼ばれ参加してきました。
 お父さんたちが仕入れてこられたお酒と料理で、手作り感あふれる、ほのぼのとした会合でした。とりわけ、理事長さんの手料理には感激しました。
 この修繕委員会の面々は、震災復興を自力で乗り越えた経験をお持ちで、さすがに年期の入ったつながりの深さを感じずにはいられませんでした。
この優しさとパワー、これなら大規模修繕なんて絶対成功する~
 “素晴らしき修繕委員会に乾杯!!”

 

あけましておめでとうございます。

新年が皆様にとりまして、健やかで明るい一年となりますことを心よりお祈り申し上げます。

本ブログ、本来ならば昨春よりスタートのはずだったのですが、出だしでつまづきまして、今日のスタートになりました。(張り切って投稿したつもりができてなくて気持ちが萎えました。)
今度は、よもやま話を混じえながら、なんとか頑張って続けたいと思っておりますので、応援よろしくお願いいたします。

まずは私の自己紹介から始めます。

私は、さぬきうどんで有名な四国の香川県出身で、地元の丸亀高校を卒業し、神戸大学で建築を学びました。
学んだというのは少しおこがましいかも知れませんが、何とか大学を卒業し、都市計画事務所に就職をいたしました。

当時は、さまざまな公害が発生してそれに対する住民運動が盛んになり、住民参加のまちづくりということが叫ばれ始めたところでした。

このような状況は、私に貴重な教訓を与えてくれました。大変有難いと思っています。

それは、「まち」や「建築」を創るという行為は、そこに暮らす人々や、それを使う人々との対話がなければ成立しないし、そこで、様々な声をまとめて一つの方向に導くことこそ、私たち建築技術者に求められる大切な技量であるということです。

こんな思いを胸に独立して設計事務所を立ち上げ、もう32年が経過しました。

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